津久根(つくね)島(しま)の民話「あまんじゃく」の話

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広島市の郊外、五日市から4km位の瀬戸内の沖合いに標高20m位で回りは130m位の小さな無人島がある。この島が「津久根島」で「あまんじゃく」の民話で知られている。その昔、五日市の海老山の麓に漁師の夫婦がおったげなあ、その夫婦には一人息子がおって、親の言うことに逆ろうてばっかりじゃったけえ、みんなから「あまんじゃく」と言わておった。父親が死ぬ間際に、自分の墓は海老山の上につくって欲しかったが、どうせ又反対の事をするじゃろう思うて、海にわしの墓をたててくれえ言うて死んだげなあ、そしたら父親の最後のたのみじゃけえ、一生に一度ぐらい親孝行をせにゃいけん思うて津久根島に墓をつくっんじゃげな。